2025/09/02
邦楽とは?邦楽にはどんな音楽のジャンルが含まれるの?

普段、私たちが楽しんでいるJ-POPやロックバンド。でも、CDショップや音楽サイトで「邦楽」というカテゴリを見かけて、「J-POPとは何が違うの?」「どんなジャンルが含まれているの?」と、疑問に思ったことはありませんか。
実は、「邦楽」という言葉の意味を知ると、日本の音楽の歴史や、ヒット曲が生まれるまでの流れがもっと面白く見えてきます。そこでこの記事では、以下の内容を解説しています。
・「邦楽」の正しい意味
・J-POPや歌謡曲との違い
・邦楽に含まれる音楽のジャンル
この記事を読むことで、邦楽という言葉の意味を正しく理解し、日本の音楽に対する知見を深めることができます。ぜひ最後までご覧ください。
目次
1.邦楽とは?
「邦楽(ほうがく)」とは、どのような音楽のことを指すのでしょうか。以下3つの観点から解説していきます。
・現代では、日本の音楽全体を指す最も広い言葉
・「洋楽」の対義語として使われるのが一般的
・日本の伝統音楽を指す場合に使われることもある
それぞれ解説します。
1-1.現代では、日本の音楽全体を指す最も広い言葉
現代の日常会話や音楽メディアで使われる「邦楽」は、日本人アーティストによる、あるいは日本国内で制作されたポピュラー音楽全般を包括する言葉です。特定の音楽スタイルを指すわけではありません。
そのため、最新のヒットチャートを賑わすJ-POPの楽曲も、ロックバンドの曲も、アイドルグループの歌も、全てが「邦楽」という大きな枠組みの中に含まれることになります。
まさに、日本のポピュラー音楽シーンそのものを表す、大きな傘のような言葉が「邦楽」です。
1-2.「洋楽」の対義語として使われるのが一般的
「邦楽」という言葉が最も分かりやすくなるのは、その対義語である「洋楽」と一緒に考えることです。「洋楽」が、アメリカやイギリスをはじめとする西洋のポピュラー音楽全般を指すのに対し、「邦楽」は、それ以外の「日本の音楽」全てを指す言葉として使われます。
このように、邦楽や洋楽は、音楽のジャンルやスタイルをグループ分けする言葉ではありません。アーティストの国籍や、制作された国にもとづいた、非常にシンプルな分類方法なのです。
まずは「邦楽=日本の音楽」と、大まかに捉えるのが良いでしょう。
1-3.日本の伝統音楽を指す場合に使われることもある
「邦楽」という言葉は、より専門的な文脈では、以下のような日本の古典音楽や伝統音楽のみを指す場合もあります。
・雅楽
・能楽
・長唄
・箏曲
これは、西洋のクラシック音楽と対比する形で、日本古来の音楽を学問的に分類する場合の用法です。ただし、一般的な音楽の話題でこの意味で使われることは少なくなっています。
2.邦楽とJ-POP・歌謡曲との違い
「邦楽」という大きな枠組みを理解したうえで、次に重要になるのが、「J-POP」や「歌謡曲」といった、より具体的なジャンルとの違いを把握することです。
これらの言葉は、日本のポピュラー音楽の歴史的な変遷と深く関わっています。その関係性を知ることで、日本の音楽への理解がさらに深まるでしょう。
2-1.邦楽とJ-POPの違い
「邦楽」が日本の音楽全体を指す大きなカテゴリであるのに対し、「J-POP」は、その邦楽の中に含まれる、1990年代以降に確立された、特定の音楽ジャンルの一つです。
J-POPは、それ以前の日本の歌謡曲とは一線を画す、洋楽的なリズムやビート感を強く意識して作られた、日本のポップミュージックを指します。「J-POPは邦楽の一種」であり、「邦楽」という大きな箱の中に、「J-POP」という名前の小さな箱が入っている、とイメージすると分かりやすいです。
関連記事:歌謡曲とは?歌謡曲の歴史や時代背景・演歌やJ-POPなどとの違い
2-2.邦楽と歌謡曲の違い
「歌謡曲」も、J-POPと同様に、「邦楽」という大きなカテゴリの中に含まれる、一つの音楽ジャンルです。
歌謡曲は、主に演歌やポップスを含めた、戦後から1980年代頃までの日本の大衆音楽全般を指す言葉として使われます。J-POPという言葉が生まれる前の、日本のヒット曲の多くが、この「歌謡曲」に分類されます。
歌謡曲は、現代のJ-POPの直接的なルーツとなった、昭和時代を代表する邦楽のスタイルといえるでしょう。
関連記事:邦楽とJ-POPの違いとは?それぞれの言葉の意味やアーティスト例
3.邦楽にはどんなジャンルが含まれる?
「邦楽」という言葉は、非常に幅広いジャンルの音楽を内包しており、現代の日本のヒットチャートを構成する、ほぼ全ての音楽がこれに含まれます。ここでは、その中でも代表的な6つのジャンルをご紹介します。
・J-POP
・J-ROCK
・演歌
・アイドルミュージック
・アニメソング
・シティポップ
一つずつ解説します。
3-1.J-POP
J-POPは、1990年代以降の日本のポピュラー音楽シーンの中心を担う、最も代表的な邦楽のジャンルです。
洋楽的なビート感やサウンドプロダクションと、日本人が好むキャッチーなメロディラインが融合しているのがJ-POPの大きな特徴です。恋愛や青春、応援歌といった、幅広いテーマが歌われます。
まさに、現代の日本の音楽シーンそのものを象徴するジャンルといえるでしょう。
3-2.J-ROCK
J-ROCKは、海外のロックミュージックの影響を受けながら日本独自の進化を遂げた、バンドサウンドを中心とした邦楽のジャンルです。1960年代のグループサウンズに始まり、現在に至るまで、時代ごとに様々なサブジャンルを生み出してきました。
J-ROCKの魅力は、日本語の響きを活かした歌詞や、繊細なメロディラインです。海外のロックとは一味違う魅力となっています。
今やJ-ROCKは、J-POPと並ぶ邦楽シーンの大きな柱の一つです。
3-3.演歌
演歌は、邦楽の中でもとくに伝統的なスタイルを持つジャンルです。「こぶし」と呼ばれる独特の歌唱法と、日本的な情緒を歌い上げる歌詞が特徴です。主に、別れや故郷への想い、義理人情といった、日本人の心の機微を描いた世界観を持っています。
昭和時代に、演歌は歌謡曲の主流として絶大な人気を誇りました。今なお、中高年層を中心に根強いファンを持つ、日本の心を代表する音楽です。
関連記事:演歌とは?演歌が持つ3つの特徴や誕生から現在までの歴史を徹底解説
3-4.アイドルミュージック
アイドルミュージックは、歌い手であるアイドルのキャラクター性や、ファンとのコミュニケーションを重視して作られる、邦楽の中でもとくに大きな市場を持つジャンルです。
アイドルの楽曲は、ポップスやロック、ダンスミュージックなど、非常に幅広い音楽性を取り入れています。なかでも共通して、覚えやすいメロディと、夢や希望を歌う前向きな歌詞が多いのが特徴です。
音楽だけでなく、その世界観全体を楽しむのが、アイドルミュージックの魅力です。
3-5.アニメソング
アニメソング(アニソン)は、その名の通り、アニメ作品の主題歌や挿入歌として制作される、日本のポップカルチャーを代表する邦楽ジャンルです。
かつては子ども向けというイメージもありましたが、現在では、有名J-POPアーティストやロックバンドが手掛けることも多く、音楽的なクオリティは非常に高いです。
アニメ作品の世界観と深く結びついた、ドラマチックな楽曲が多いのが特徴です。
3-6.シティポップ
シティポップは、主に1970年代から80年代にかけて流行した、都会的で洗練されたサウンドを持つ、邦楽の一ジャンルです。当時の欧米のAOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)やソウルミュージックの影響を強く受けており、夏や海、ドライブといった情景が浮かぶ、お洒落な雰囲気が特徴です。
近年、山下達郎さんなどの楽曲が海外のネットユーザーによって再発見され、世界的なブームとなっています。
4.まとめ
この記事では、「邦楽」という言葉の広い意味から、J-POPや歌謡曲との関係性、そしてそこに含まれる多彩なジャンルまでをご紹介しました。
「邦楽」とは、J-POPもロックも、演歌もアニメソングも全てを包み込む、日本の音楽文化そのものを表す大きな言葉です。
この記事をきっかけに、今まで知らなかったジャンルに興味を持ったり、好きなアーティストのルーツを辿ったりしてみてください。次に音楽を聴くとき、きっと新しい発見があるはずです。
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コラム監修者
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